工事進捗 新築工事

燕市殿島の家~断熱気密工事~

2022/10/29

今回は断熱工事にフォーカス。
まず外装側を定点観察でご説明します。

■外壁面の断熱(屋外側付加断熱+内部充填断熱)

上棟後、耐震面材(今回はダイライト)を外壁となる面 全体に張っていき、

耐震面材の上に、付加断熱材のネオマフォームを仮釘で留めつけて張ります。

透湿防水シートで全体を包んで、
通気横胴縁(外壁下地 兼 )をパネリードという靭性に優れた長いビスで留めつけることで、
ネオマフォームの本固定をします。

外張り付加断熱に用いる旭化成建材のネオマフォーム。
最近の弊社では60mm厚が標準仕様になりそうな気配。
理由は、
①45mm厚と60mm厚で比較したとき、断熱性能値UPさせつつも材料価格差がそれほどでもない事。
②窓廻りや断熱材最下部に、ふかし材(木材)を設置する必要があるが、それが45mm×60mmの汎用材で対応できる事。特殊な寸法の材料ではなく市場流通量の多い汎用材であれば、価格もこなれているのです。

一方、壁の内側。
充填断熱材を入れる前に、下準備を整えます。
・外部から貫通する構造金物(羽子板ボルト等)には、現場発泡ウレタンを吹き付けて熱橋予防。
・サッシ取付前に、気密シートをあらかじめ貼り、後から貼る室内側気密シートと気密層が連続する様に配慮。

マット状の裸グラスウールを大工さんが1枚1枚 寸法に合わせて詰めていきます。
使用するのは、マグイゾベールコンフォートという製品。
密度24K、厚み120mmという高性能グラスウールです。
詰めた後には、グラスウールの前面が柱面と揃うように指を差し込んで整えていきます。
ただ ぎゅうぎゅうに詰めれば良いのでは無く、
正しい施工する事で、カタログ性能どおりの断熱性を発揮させます。

グラスウール充填後は、室内側に調湿気密シートを別貼りします。

■天井面の断熱

天井下地を組んだ後、気密シートを貼ります。
その後、セルロースファイバーをブローイング(吹込み充填)。

トラックに載せたブローイングマシンから、

ダクトで屋根裏へ吹込みます。

たっぷり400mm充填。
隙間が発生しずらいことがブローイング工法最大のメリット。

■基礎の断熱

1階床下に、ボード状の断熱材を大工さんが張っていきます。
基礎の立上り部分には、パフォームガード75mm厚
基礎の底盤面には、スタイロエースⅡ50mm厚
一般的に基礎断熱手法として普及しているのは「基礎の立上りから1mほどの底盤面に断熱材を張る」という方法。今物件では、「基礎底盤面からの熱の逃げに配慮して全面に断熱材を張る」手法を選択。

さらに、床を支える鋼製束の太さに合わせて断熱材を張る!という、大工さんの熱意と超絶技巧で床下を包んでいきます。

■断熱窓 の取付

そして断熱の要、高性能樹脂窓の取付。
採用したのはYKKAP の APW430。
樹脂フレーム と3層ガラスで構成された国内最高峰レベルの断熱性能を有したサッシです。
ただし、価格が上がり過ぎないように、窓の目的に応じてFIX窓も多様しています。
写真に写る大きなFIX窓は、この住まいの主役のひとつ。
工事期間中は、図面を仮貼りする掲示板としても地味に活躍中。。。