工事進捗 長岡市性能向上リノベーション 長岡市耐震改修工事
性能向上リノベ 来迎寺の家 進捗②
2025/09/25
■屋根が軽くなった結果の数値
本屋根の一次防水層であるガルバリウム鋼板。
板金屋さんの息の合ったチームプレーで1日で施工完了しました。
Before…セメント瓦葺

After…ガルバリウム鋼板横葺

※途中経過は前回ブログ参照。
耐震性能を示す「上部構造評点」(以下、評点と示します)という点数があり、1.00以上が合格ライン。1.00以上の耐震性を有することで、様々な補助金や融資が受けられたりします。
来迎寺の家の場合、
改修前の評点は【0.15】

改修後で瓦屋根のままの場合の評点は【0.96】

改修後でガルバリウム鋼板とした場合の評点は【1.21】

耐力壁(筋交 や 耐力面材)の数が全く一緒の場合と比較しても、評点は1.26倍の耐震性となる結果です。なので、もちろん瓦を降ろせば耐震性能上は評点が上がりやすく有利に働きますが、今回の「来迎寺の家」に関しては、瓦のままでも「あとちょっとで評点1.00が達成できるレベル」とも言えます。
新潟には安田瓦 という高耐久長寿命で美しい材料もありますし、屋根を瓦乗せた状態(設定)で耐震性能を確保できるように計画することも、建物の状況次第では検討しても良いかもしれません。
「地震には強くしたいけど、数年前に瓦を葺き替えちゃったんだよね~」という方は、一度計算して確認することをお勧めします。
■柱頭柱脚金物の取付
徐々に直接的に耐震性能を上げる要素(工事)へ進んでいきます。
垂直に立つ「柱」と、柱の下にある「土台」、柱のうえにある「梁」を金物で固定する工程です。この固定方法は法律が改正されるに伴って年々変わってきました。この物件が建てられた当時は主に「ほぞ差しのみ」でした。

出典:monotsukurinetさま
ここに現行基準の金物を、補強計算の内容に準じて取り付けていきます。

【柱頭金物:柱と梁の接合】

【柱脚金物:柱と土台の接合】
金物を取り付けることで引き抜き力に抵抗する力が向上。
それに準じて評点も上がっていきます。
次は、耐力壁施工の段階へ。
そして今週末は施工途中の見学会です。
ご都合の合う方は、ご予約不要ですのでお気軽にお越しくださいませ^^
