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長岡市-性能向上フルリノベーション工事 進捗④ -防火対策、断熱工事、気密(隙間)測定-
2025/10/03
屋根工事、外部防水工事が完了し、屋内へ。
■万が一近隣が火災になった場合、もらい火によりすぐに延焼してしまうと逃げ遅れて命を落とす危険性があります。
それを防止するために建築基準法では隣地境界線及び、道路に面する部分は道路中心線から1階は3m、2階は5mの「延焼の恐れのある部分」を規定し、該当部分は「防火構造」とすることが定めれています。

※画像:吉野石膏株式会社様HPより抜粋
当たり前のことですが、本物件も建築基準法上の法令順守のため、外壁部分には大臣認定された材料と方法で防火対策を施します。

見落とされがちな屋根裏部分の外壁面もしっかり施工。まずは指定されたグラスウールを設置。(この場合のグラスウールは断熱用ではなく、防火用として機能させます。)

その後屋内側に石膏ボードを設置して、「防火構造」の完成。その他の「延焼の恐れのある部分」も同じように施工していきます。
■「冬はとにかく寒い」「夏は暑い」
お施主様のお悩みを解決すべく、断熱対策は怠らない。

床の断熱材は2層によるダブル断熱。1層目は90㎜

2層目は60㎜の計150㎜。床の仕上げ材は無垢板を採用するので、ダブル断熱と無垢板との相乗効果で冬の床のひんやり感は大幅に改善されることでしょう。

壁には柱間に120㎜。


天井にはセルローズファイバーを350㎜吹込み。計算上やお見積り時は350㎜で指定しておりますが、施工業者様の計らいで400㎜以上を吹込み。いつもありがとうございます!
※セルローズファイバーの特徴:回収された新聞等の古紙を主原料に薬品処理により難燃・はっ水・防かび性能等を付加した多機能な綿状の天然木質繊維系断熱材。断熱性はもちろん、吸放湿性にも優れ、かつ、吹込みのため狭い天井裏にも満遍なく施工できるため、弊社では天井断熱材に標準採用しております。
天井の分厚い断熱材は冬はもちろん、夏の屋根にあたる直射日光による日射熱が屋内に伝えわるのをカットする効果があります。これにより冷房の効きも大幅に改善されます。

窓は3層のトリプルガラスを採用。1枚ガラスもしくは2枚のペアガラスに比べて暖冷気を屋内からは逃がさない、屋外からは入れない、が顕著に実感できます。
■気密施工
どんなに断熱材を分厚く施工しても色々なところに隙間があっては効果が得られないもの。
魔法瓶やポットに隙間があったらお湯は温かいままでしょうか?
冷蔵庫に隙間があったら冷蔵庫内は冷たいままでしょうか?
車の窓が開いていたら車内の暖冷房の効きはどうなるでしょうか?
例を挙げたらきりがないですが、空気の暖かい、冷たいを保つには「断熱と気密はセット」です。もちろん建物も一緒。

断熱材施工後に専用の気密シートを施し、気密性を確保していきます。マニアックな話になりますが、この気密シートの貼り方一つ取っても大工さんの技術が表れるもの。しわ、折れも無くピシッと隙間なく貼られています。シートの継ぎ目や配管ダクトの周りは専用の気密テープ(黒色の部分)で処理します。

またマニアックな写真になりますが、気密シートを貫通する電気配線は束にせず、1本1本処理します。こういった地道なことを様々な箇所で行いがより高度な断熱改修の結果として表れます。
■気密測定
気密施工完了後、専用の機械を使い測定します。
気密測定の結果はC値(シーチ)で表し、数字が小さければ小さいほど高気密であることを示します。


結果はC値=0.2!
新築とは違い、リノベーションでは壁や床が経年によりまっすぐではないため、新築に比べて気密を出すことが非常に難しい。そんななかでも0.2という数値はとんでもなく良い結果です。
具体的な数字で言えば、このお住まいの窓や換気ダクト、エアコンの穴、電気配線による穴をすべて集めても4㎝×5.5㎝の穴(名刺よりも小さい!)しかない、という結果でした!現場施工に携わる全ての人の努力の賜物です。
「冬はとにかく寒い」「夏は暑い」がきっと解消されるでしょう!

お施主様がご希望してくださったレッドシダーの外壁工事も始まり、順調に進行中です。
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