リノベーション工事 工事進捗 緑道を望む住まい
長岡市中沢リノベーション住宅「緑道を望む住まい」施工ダイジェスト③
2023/03/30
「緑道を望む住まい」の完成が近づいて参りました。完成見学会のご案内も間もなくお知らせできると思います!
さて、本日は「緑道を望む住まい」の断熱工事の様子をお届け。
弊社の断熱仕様はHEAT20 G2グレードであるUa値0.34W/㎡・k以下を実現するために、断熱仕様を決定しております。
※Ua値:外皮平均熱貫流率 建物からどれくらい熱の出入りがあるのか?を示す「熱の逃げ率」を表す指標。「逃げ率」を表しているため数値が小さいほど断熱性に優れている。(より省エネルギーである、と言えます。)
まずは建物の最下層、床の断熱。「床断熱」か「基礎断熱」の2種類があり、弊社の新築時の標準仕様では基礎断熱を採用していますが、リノベーションでは物件ごとに使い分けをしています。
建築年数が経過しているほど、基礎の高さが低いことが多いため基礎断熱工法を採用すると床下空間の点検(メンテナンス)が困難になることが多いです。(低い床下にさらに基礎を張り付けるため、さらに床下空間が低くなるため)「緑道を望む住まい」もメンテナンスを考慮して、床断熱を採用。
床の断熱材は2層にし、1層目は60㎜、2層目は100㎜の計160㎜の断熱層となりました。
壁の断熱材①柱の外側に60㎜のネオマフォーム
壁の断熱材②柱と柱の間には120㎜のグラスウール。これにより壁は外側60㎜+内側(壁内部)120㎜の計180㎜の厚い壁となります。
写真は1/17の様子。暖房が無い状態ですが、大工さんは「動いているとあっちぇー」と言いながら、薄着で作業されています。
屋根か天井には350㎜のセルローズファイバー(調湿機能を断熱材)。「緑道を望む住まい」は斜め天井に仕上げたいため屋根断熱を採用。
屋根断熱施工後の写真。断熱材内部に屋内の湿気が流入しないように、専用の防湿シートを貼ります。
デザイン性の観点から「見せる梁」として屋内に表す既存の丸太梁。
隙間なくしっかりと、防湿シートを貼りたいところですが、リノベーションではその建物ごとに作りが違うもの。丸太梁の周辺はなかなかシート貼りが困難で大工さんは苦労されていました。
性能とデザイン性の両立を考えながら、その場その場で対応していくのがリノベーションの難しいところ。良い塩梅を探していくのが工事中の醍醐味でもありますね!
リノベ専科 住み継ぐ家ではご紹介した内容を標準の断熱仕様としてご提供しています。
壁にも防湿シートを施工。完成後では見えない壁内の結露防止対策を施します。柱が隠れてだんだんと屋内の雰囲気がわかるようになってきました。何度か試行錯誤を繰り返し設計した、窓の配置リズムが良いですね。
ひときわ大きな窓も屋内に映えています。
そして写真左手前にはなにやら木の板が。ヒノキ材の板ですがどんな仕上がりになるのか楽しみです。
寒い冬には人も厚着をするように、建物も一緒。断熱材という防寒着をより厚く入れることが重要です。
「断熱=冬」のイメージが強いかもしれませんが、断熱材は夏にも効果を発揮します。夏の厚い熱波を屋内に入れない。冷房した冷たい空気を屋外に逃がさない、という効果があります。
「緑道を望む住まい」の熱の逃げ率は0.25W/㎡・kという確かな断熱性能が実現できました。
若干のネタバレになりますが、さきほどのヒノキ板は2階の天井に貼りました。一般的にはビニールクロスが多い住宅の天井ですが、ヒノキの香りも漂い、デザインもすっきりとした高級感あふれる空間となることでしょう!
そして何度か登場しているこの大きな窓。西側に配置し、建物コンセプトである「緑道を望む」ための窓です。
外から見るとこんな感じ。
グレーに塗装した木製サイディングと相まってとてもいい感じ。
完成が楽しみです♪