新築とリノベーションどちらを選ぶか
日本は非常に新築の多い国です。
諸外国、特に欧米では今あるストックを使うという考え方が根強く、中古住宅にも抵抗感がありません。
なので、自分の家は将来的に売るもの=資産であるという意識も強く、メンテナンスも欠かしません。
海外ドラマなどで週末にDIYで家を修繕するシーンなどを見かけたことがあるのではないでしょうか。
近年日本でも中古住宅を購入し、リノベーションして住むという考え方が浸透してきましたが、まだまだ新築に比べれば圧倒的に少ないのが現状です。
なぜここまで差があるのかは、色々な原因が考えられますが、一つは欧米では新築時の断熱性能の基準が日本に比べて非常に高いことが挙げられます。
例えば環境先進国であるドイツの基準に照らし合わせると、今日本で建てられている新築住宅はほとんどが基準を満たしていないので、法律上建てられない(建ててはいけない)ということになります。
欧米諸国や最近ではアジアの諸外国に比べても、日本は非常に低い基準となっており、ある意味簡単に新築住宅が建てられてしまうという状況です。
これに加え、古くからの「新築信仰(中古は何となくいやだ、心配だ、やっぱり家は新築が良い)」という考えが、日本の「異常な」新築着工数を支えているのだと思います。
さて、ではなぜ私たちがリノベーションをお勧めするのかというと、その理由は大きく2つです。
まず第一にCSR(企業の社会的責任)的な観点の理由です。
先述したように、日本は非常に新築の多い国ですが、30年もすれば資産価値がなくなってしまい、中古市場では価値がないどころか、撤去費用としてお金がかかることがほとんどで、結果、空き家が溢れてしまうことになります。
実際、現在の空き家の数は新築着工数の8年分にも及ぶと言われています。
つまり、今ある資源(中古住宅)を使えば、8年間は新築を作らなく良いのです。
悪い言い方をしてしまえば、家を「使い捨て」てしまっていると言えます。
現在日本、特に地方ではこの空き家問題が深刻化しており、街の景観に対する悪影響や、犯罪に使われるリスクなどが社会問題となっています。
ストック(中古住宅・空き家)を最大限有効活用し、空き家だらけの街並みから、安心で美しい街並みを作り出すことが当社の使命だと考えます。
第二に経済的な観点です。 例えば当社がおススメしているフルリノベーションは、基礎、土台、柱、梁以外をほとんど壊して新しいものに入れ替えます。
シロアリなどの被害があれば、柱なども新しいものに入れ替えたり、耐震補強のために追加したりします。
そこまでしても(同じレベルの住宅性能であれば)新築するよりは少し、経済的にお得です。
ただこれだけでは、新築よりも少し安いくらいですが、大きく違うのは補助金です。
先ほどの「空き家問題」もあり、中古住宅リフォームには大きな補助金が出ています。
キーワードで言うと、「ストック利用」、「省エネ」、「耐震」は補助金が大きいです。
なんと全て当社で推進している分野ですね!
当社モデルハウス「上新田の家」は工事内容でいうと250万円の補助金の対象となります!(モデルハウスは法人が所有するので補助金はおりませんでしたが…)
250万円の補助金は新築では出ませんので、この差はかなり大きいです。
他にも固定資産税の差も大きいのですが、これは増築が絡むケースなど、場合によってかなり変わるので、なんとも言えませんが、新築よりはお得になるケースが多いと思います。
以上の大きく2つの理由から当社はリノベーションをお勧めしています。
ただし、全ての住宅において絶対にリノベーションの方がお得というわけではありません。 当社にはリフォーム前に住宅の状態を鑑定する「インスペクション」と呼ばれる作業ができる者がおりますので、事前に住宅の状態を査定することができます。
その際、リノベーションが良いのか、壊して新築してしまった方が良いのかはお客様とご相談の上、決めていく事になります。